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スリランカ建築行脚(6)

ゴール市街を後にしてアフンガッラ(Ahungalla)という町へ。

いよいよジェフリーバワのホテルに初宿泊。胸は高鳴ります。


ホテルそのものが建築見学という体験は日本ではあったとしても海外では(私の場合)数少ないためわくわくしていました。旅行費用の内訳で一番が航空代なのですが、それに次いで費用をかけたのが宿泊費。 初めてイタリア建築旅行に行った頃はほとんど星がつかない安宿ばかりで値段交渉しながらその日その日で決めていましたし、北欧を2ヵ月旅した頃もその日に電話して決めていたりユースホステルへ宿泊していたため、本当に贅沢な体験です。


※ジェフリーバワの設計ホテルにこだわらない場合、1泊数千円からの宿もありますしプール付きの素敵なホテルだって1~2万円も出せば快適な宿泊体験ができます。


アフンガッラという町はベントータ(Bentota)の街から南に13km程、車で20分程の位置にあり同じ海岸沿いになります。その事から次の日のベントータでの建築見学を考えてアフンガッラで宿泊する事にしました。


ヘリタンスアフンガッラ

アーユルヴェーダやカンダラマといったホテルを持つヘリタンスグループ系列のホテルです。サービスも行き届きスタッフの方々もとても親切。

こちらは宿泊した南ウイングの部屋。バワが初期に手を入れた北ウイングと若干違いはありますがとても素晴らしい内装











そしてこの眺め。90度に折れた客室は斜めに部屋が配置され、どの部屋からも海が見える設計となっています。











こちらは玄関の見返し

正面左の木の腰壁の上はガラスになっておりブラインドを上げるとシャワールームや洗面室がみえる設計。




先ずは宿泊室から紹介しましたが、ここからが本題のホテル建築

ここで紹介しますのがフロントへの遊歩道。

どの書籍でも写真が載っていなかったのですが歩いていて発見しました。

ホテルへはほとんどの方が車でアクセスしてきます。※セキュリティが厳しいため車でゲートを潜り抜ける方がほとんどで、エントランスの車寄せでホテルに入ってしまいます。

写真は遊歩道の入口



土を踏みしめながら進むんでいきます。左手にブロック塀、右には植栽を見ながら歩いていきます(写真は見返り)

柱と梁はコンクリートですが屋根は木造で瓦葺き。









途中ベンチもあってホテル側に行く道と庭園の方に向かう道がありましたが、そちらは閉鎖されて蜘蛛の巣がかかっていました。

列柱の回廊がリズムがあって次にくる景色を期待させます。








写真は遊歩道見返り。

屋根に合せた壁の切り取りがとても美しい。


次の回廊の形状は平らな天井のため、それに合わせて壁も四角くくり抜かれています。

この面白さはわかってくれる方意外と多いんじゃないですかね。






そこを抜けるとホテル正面エントランス。


正面の池には蓮の花と菩提樹。この池がとても意味のあるものだと中に入ってわかる仕掛けになっています。

この後、たくさん出てきますが外壁は黄土色(緑が混ざったような色)のアースカラー

バワはこの色を好んで使用しています。




こちらがエントランス。訪れる宿泊者がみな息をのむ瞬間です!

蓮池からエントランスを通してインフィニティープール、その向こうに海が見えるのですが、これが一体となって風景を作り出しています。

(4)で書きましたジェットウィングライトハウスは2階ホールと岸壁を介しての海には距離がありました。今後出てくるシナモンベントータビーチホテルも2階の水池と海岸前のプール、そして海がつながります。

しかし、アフンガッラの様に『海、プールそして池庭』と一直線上に配置された計画は珍しいのです。


フロントでチェックインを済ませて海の方を見るとこの景色。ピロティの中までプールを食い込ませて一体感を出しているのはバワがどれだけ、この景色を作り出したかったのか執念まで感じます。特に夕方になると夕日がインフィニティ―プールに映し出されて光が廊下にまで入ってきます。


西側からエントランスを見た写真。

正面がフロント、その上階が図書室などのパブリックエリア。正面右側が南ウィング、左が北ウィング。私はチェックイン後、洗濯物を出したり荷物を整理したあとにプールにドボン。夕方の日が沈むまで遊泳を楽しみました。プールサイド(写真左)にはバーがありアルコールも飲めますしスリランカティーの無料サービスも提供されます。(チェックイン時には大抵ウェルカムドリンクの提供があって、パスポートチェック時もゆったり過ごせる時間を提供してくれます、スイカジュース、キングココナツジュース、ミックスフルーツがあってウッドアップルジュースもスリランカでは有名です)

写真右の廊下を進むとレストランで(超夕食)スキップフロアになっているフロアを上がるとアラカルトメニューのレストランがあります。


そしてサンセット。インフィニティ―プールの照明と相まって幻想的な風景



日が沈んでからの風景。



エントランスホールに戻り、こちらは竣工当時使用していたエレベーター。

安全上、残念ながら現在は使用されていません。


載ってみたかったですね。









こちらは北ウィングへの階段。バーバラサンソーニの壁画がとても美しい。

ホテルの方によると手書きで描かれているそうです。











北ウィングを上がると廊下に平行して川が流れ、階段踊り場へと水が注ぎこまれます。

さながらフィッシャーの絵画に入り込んだような体験。








こちらが作品集でもガイドブックでもよく眼にするつたが生い茂った吹抜け空間。

コンクリートのルーバーから緑が落ちているのですが、夜の静まり返った時間に歩くと鳥の鳴き声が聞こえてホテルに居ながら森の中にいるような体験をします。

















これは南ウイングの中庭。

バワのホテルには廊下を曲がる箇所や途中にこの様な中庭空間や景色が良い展望エリアが配置されており、宿泊者が客室に向かう道中も楽しめる仕掛けがいっぱいあります。









これは北ウィングの廊下。

また雰囲気が違います。

この様にホテル内にいながら外部の景色を取り込まれているのがバワの設計の特徴










私が泊まったバワ設計のホテルの中でも特徴的で心地の良いホテルでした。

先ずはこの辺にしまして、次回もアフンガッラの魅力を書いていく事と致します。


                  (6)へ つづく。


 
 
 

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