スリランカ建築行脚(7)
- 松下佳介

- 2 時間前
- 読了時間: 4分

前回に引続きアフンガッラホテルの内容を記録しておこうと思います。
こちらは施設平面図。実はバワが設計したホテルのどこへ行ってもフロアガイドがなく、この様に壁面に貼られているのはごく稀でした。コロンボのNumber11の事務所はバワが事務所として維持することが難しくなってきた晩年期は一部を貸し出したりされていたため、手書きの平面図も焼却されたものも多いそうです(作品集『ジェフリーバワ全仕事』より)
この平面図を見るとエントランス前の蓮池、インフィニティープール、そしてインド洋へと繋がる様子がはっきりと見てとれます。
ピンク色で塗られたエリアはパブリックエリアでジムやレストラン、バーやプールのための更衣室になっています。(といってもほとんどのホテルはwashing roomといって所謂トイレになっていて、トイレ内で着替えます)
インフィニティ―プールの形は実は平面図で少し違っており、実際はホール部分の廊下にも食い込んでいます。これはフロアマップが1階も2階も3階も同じマップだからそうなったようです。
写真左に見えるセカンドプールは宿泊室の増築と共に作られたプールですが、ここもなかなか面白い設計でした。

ビーチより南ウィングと右手にレストラン。朝食、夕食ともブッフェ形式のレストランがこちらで廊下の角にスキップフロアとして半屋外になっているのがアラカルトレストラン。
そんなに量を食べられない私は夕食はアラカルトでいただきました。
建築から離れますが、スリランカはフルーツ栽培がとても盛んで、パイナップルやスイカはもちろんのこと、グァバ、キングココナツも美味しかったですし私の好きなザクロなどもありました。スリランカカレーはブッフェでは10種類以上ある所もあったようにチキンカレーやベジタリアンのもの、海鮮(カニや魚)のものまで豊富でした。
日の出前から散歩を初めていたので、レストランで働くスタッフ、プール清掃を始めるスタッフ。静けさの中に働く物音と波の音で、とても気持ちが良い風景でした。

早い時間に入ったため、海が見える良い席に案内してくれました。

早朝のインフィニティ―プール。ビーチに見える2人掛けの椅子はお互い反対方向を向くようにデザインされています。

南ウィング中庭の様子。階段室が面白く2階へ行く階段(正面)に進むと3階にはつながっておらず、3階に行くには2階階段わきにそれると3階への階段が現れます。この様な仕掛けがたくさんあるため、何度も歩き回らないと施設全体を把握できません。

2階階段室へ入らず、脇を上がると3階へ通じる階段室

南北に長いバワのホテルでは階段室がたくさんあって、それぞれが面白い。

前回は夜の様子でしたが、昼間のトップライト空間の風景
書籍では廊下を入れていない写真が多い為、あえてこの写真を載せました。実際には庭に立ち入る事はないため、この様に廊下を行き交う人には映ります。

南ウイング3階から。ちょうどこの辺りから南部分が増築棟ですが一体となっている為、特に違和感がありません。右に見えるのがジム(2階)その下がバーになります。

セカンドプール。ビーチ側は幅を狭くして象徴のようなヤシの樹をみて、その向こうにインド洋が顔をみせる。右側のエリアは1.7m程度の深水になっており、深さが分かれています。斜めに切り取られたプールサイドの樹木から落葉が落ちてくるため水面には木の葉が浮いており自然の川を泳いでいる気分にもさせてくれます。

南ウイングはミニバーやジムのみなので静かに遊泳を楽しめることができます。(正面のインフィニティ―プールがやはり一番人気)
ご興味があれば作品集での航空写真もご覧になると、竣工当時の様子がうかがえます。ヤシやシナモンの樹々が取り囲みホテルとビーチが一体となって建築されている様子がわかります。

インド洋に延びる宿泊室はきちんと海の方向に向けて部屋の配置がされています。この時期は大人気のカンダラマホテルを除くと西洋人やオーストラリアの方々が多い印象でした。その目的はホテルステイにあって、気が向くままにプールで泳いだりバルコニーで本を読んだり昼寝したり。宿泊自体を楽しまれている様子でした。
私は半分の時間は建物の気になる所を実測してスケッチしたりと動き回っているのですが、アフンガッラはその他の時間をゆったりと過ごす事が出来ました。
結果的にはアフンガッラがまた泊まりたい。居心地が一番良かったのホテルだった気がします。
(8)へ つづく。




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