
建築コラム
弊社事務所の大切にしている設計について、テーマごとに書かせていただきます。家づくり、建築づくりをこれから始めようとされる方の参考になれば幸いです。

自然素材・漆喰

漆喰は日本では古くから土壁の上に塗られてきました。社寺建築では基礎となる土で固めたもの(版築という技術になります)の上から塗られたり、蔵の外壁やあるいは瓦のつなぎ部分にも塗られているのを皆さんもご覧になっていると思います。
現代の様に金属や焼き物(サイディング)がなかった時代、防水性がある漆喰は重宝されました。
実は吸湿性が優秀な漆喰壁は室内に塗ると空気感が気持ち良いんです!これは一度経験すると身体が喜ぶのがわかります。
私は左官屋さんが塗る漆喰壁の現場を長年経験してきましたが、ここで取り上げるのはプラネットジャパンさんの西洋漆喰。
左官屋さんによるコテ塗のタイプと塗装屋さんでも濡れるローラー塗のタイプがあります。
是非、この気持ちよさを日常にしてみて下さい。
設計中にしておくべきこと(構造編)

構造についてのご相談が毎年のようにありますのでこちらに書かせていただきました。2025年4月からの法改正で一定規模以上であれば許容応力度計算書の提出が必要になりました。もちろん、それ以下の規模で提出不要な建物でも計算はしなくてはいけません(建築会社さんでもこの事を勘違いされている方が非常に多いのが現実)
具体的なご相談内容ですが、プランが最終段階になってからの『この間取りは構造的に問題ないですか?』または『このプランで耐震等級3は取得できますか?』という2点が非常に多く寄せられます。
ご希望の場合、有料でチェックさせていただくのですが、半数近くは”もっと早い段階で検討しておけば”という事が多くあります。
特に2階建て以上や吹抜けのある場合、危険な設計が見られます。
上記にある図が柱と梁を簡略化したものですが1階のリビングの広い間取りの中央に2階の柱や壁が乗っていたり、吹抜け空間と階段室が隣り合わせで設計されていたりと構造的にNGと言われるプランがほとんどです。
もちろん梁を大きくして重さに耐えられる様にすれば成立しますが、どうしても必要な場合に限ってのみ。その様な設計をされるのが良いでしょう。
但し、プランニングから構造計画も同時に進めておけばムリをしなくても魅力的なプランは可能だと私は考えます。
是非、あたまの片隅に置いておいて下さい。
耐震診断勉強会2026
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【耐震診断最新事情】
2025年に建築基準法が大きく改正されました。阪神大震災、東日本大震災、熊本大地震、能登地震と様々な災害の度に見直されてきた法律。新築の件数よりも改築やリノベーションが増えてきた昨今の現況も踏まえて建物を診断できるプロフェッショナルの人材育成は急務です。(インテグラルの登録されている事務所では栃木県内30数社とまだまだ少ない状況です)
先日、東京の両国にて耐震診断の勉強会が株式会社インテグラル主催で行われました。会場は満員で、建築士として業務していても尚、技術向上のため勉強されている方がこんなに多くいらっしゃっるのだという励みにもなりました。
既存の住宅をリノベーションをする際、先ずは耐震診断ができる建築士に依頼される事が大切です。
調査、診断、そして補強計画と改修設計(デザインである意匠も含む)この業務を一貫して考える事が大切だと考えます。
構造について

【構造におけるガイドライン】
弊社設計の在来軸組工法に関しましては許容応力度計算による耐震等級3を基準としています。今後ますます予測できない最大クラスの地震は必ず発生致します。 その時のために出来る限りの準備はしておきたいという想いです。
豊かな家づくりの、見えない所ですが大切にしている事柄です。
シロアリ対策

【大切な建物を守るシロアリ対策】
日本では合成殺虫剤による防蟻処理がほとんどです。しかし、効果が薄くなる、有毒である成分が含まれる等のデメリットもあるため、弊社では出来る限り身体によく、長期間建物を守ってくれるホウ酸をオススメしています。
日本の建築基準法では地盤面より1.1mの高さまで防蟻処理する事が決められていますが、シロアリは二階や三階までも登って木材を食いつぶす実例が確認されています。
欧米では家の木材まるごとホウ酸処理をする事もあり信頼されている防蟻材になります。
住まいを住み継ぐリノベーション
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設計レポート
【古民家をリノベーションする】
現在、古民家リノベーションの設計が進行中です。(R8年4月現在)
私は岐阜県高山市の会社で勤めていた頃、京都の古民家を1年かけてリノベーションする物件を担当しました。
【以下、担当物件URL】
https://www.oakv.co.jp/kenchiku/results/115.html
茅葺だった母屋、みそ蔵、そして蔵。さらには蔵を玄関にリノベーションして20坪程度の新築まで行いました。大工は統括の棟梁1人、その他に6名もの大工によって完成しました。私は現場監督でしたので1年もの間泊まり込みで一緒になって作業に取り掛かりました。
古きものを改修して住み継ぐ。というのはとても時間がかかりますし設計も施工も難しい。しかし、物価高騰やエネルギー問題がある昨今。新築よりリノベーションの需要はさらに高まります。
高度な経験と技術が必要なリノベーションは今後ますます必要とされてきます。
既存建物の耐震補強 大地震に備える

建築では阪神大震災で大きく建築基準法改正が行われました。その後、耐震偽装問題、中越地震、熊本地震と相次ぐ被害が起こる度に欠点が見つかり、基準も見直されています。
基準法はあくまでも最低基準。
弊社では現場での経験と構造設計の経験を踏まえて新築はもとより、既存の耐震補強も見させていただいております。
耐震診断を詳しく
日本の建物は梅雨に備えてできていた

【雨と建築】
私は工事現場の監督を務めていた頃、
何度となく雨漏りの補修や改修に携わり、木造にはどのようにして雨水が入るのか、どうやって腐ってしまうのか、たくさんの現場を眼にしました。
皆さんはきっと日本の古い町並みをご覧になった経験があるでしょう。
それは、京都や奈良でなくても日本全国の都道府県に1つは民家が保存されています。
雨や台風がおとずれる地域は周りに樹木を配置させたり、外壁を木材でおおったり、庇を大きく出したりしています。
雪が多い地域は妻入りといって大雪になっても家の中に入れるように玄関側の間口を大きくとったりします。さらには2階から入れるようになっていたり、板を1階部分に立てかけて外壁を守り、人の生活も守る工夫がされていたりします。
現代では軒のない建物が増えてきていますし、雨漏り対策になる屋根部材もメーカーから出されてきました。
それでも、やはり昔の知恵は忘れてはいけないのだと思います。
線状降水帯に想像もしない耐風など、人ができる事には限りがありますが、出来る備えをしておくことは大切ですね。
改修設計のポイント

近日公開
建築と色彩

建築と色彩はとても深く関係しています。
日本建築は色彩が乏しいと書かれているものも拝見した事もありますが、全てがそうであった訳ではありません。写真は【京都・角屋】という元々島原という花街にあった建物です。様々な技術や素材を観ることができてとても楽しい場所で、私も3度くらいか訪ねた事がありました。
朱色の外壁や2階の天井に扇が描かれた広間。色鮮やかですよね!この様な色は日本画でも使われている顔料といった草木や土などなどで作られているものです。
私の設計でも茶色の塗壁は過ごしていて気持ちが落ち着く、白い漆喰壁は透明感が際立つ、朱色の壁は華やぎを、薄緑の壁は和室や小さなこもり部屋。という様に色彩と素材を使い分けています。
内装だけに関わらず、設える家具の色彩も一緒に検討しています。色の組み合わせ方についてはまた改めて書こうと思います。