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​住宅における耐震補強

​近い将来、南海トラフも想定されている災害の多い日本。 既存住宅においての耐震診断と補強について分かり易く解説させていただきます。

古民家における耐震補強

耐震補強はいくつか事例は持っていますが、今回は私の実家を例にとった方が差支えないと考えました。

木造平屋建て、地区100年は優に超えているため伝統工法になります。​こちらを実測調査し、現況の耐震性と補強計画を立ててみます。

IMG_6849_edited.jpg

Ⅰ.実測及び図面起こし

耐震補強は古い建物が多いのは当然です。(一般的には1981年6月1日以降に確認申請許可を得たものから新耐震と呼ばれて接合金物が取り付けられているとしていますが、こればかりは調査をしないと分かりません。これ以降でも実際と図面が違う事はざらにあります。)

という事は図面がない建物を診断するには先ずは調査をして図面を起こす作業から始めます。※大きさにより費用は大きく異なります。

​ですので、図面がある建物の場合は診断結果までが早く費用負担も少なくなります。

こちらは実測を元に起こした平面図になります。この他に高さの分かる断面図も起こしています。この時に周辺状況、地盤状況、基礎の損傷や屋根、外壁の劣化状況。内部においても損傷具合を事細かに調査致します。

ここで補足ですが、診断には大まかな情報と調査による一般診断と場合によっては床下や破壊検査までする精密診断とが存在します。

先ずはご自宅の耐震性を知りたいだけという場合は一般診断でも充分です。さらに補強を前提に細かな箇所まで調査をしたい場合は精密診断を依頼されると良いでしょう。

​弊社でおこなった診断では、一般診断でも局所的に確認がしたい場合。大工さんに壁をはがしていただき、一部分のみ精密診断のような調査に入るケースもございます。

松江の家現況図_25.12.10.jpg

Ⅱ.診断結果

現場調査と図面起こしを終えて、計算にかけます。

ご提出させていただく資料としては計算書と下の様な画像付きの総合評価書になります。(ここでは細かな計算書は省きます)

​今回の建物では倒壊する可能性が高い。と出てきました。

この結果ですが、あながち根拠がないものでは無いようです。

私が利用しているソフト開発会社の株式会社インテグラルでは、能登地震の民家で実際の実測データによるシュミレーションと今回の実際に起きた倒壊を見比べて検証した所、ほぼほぼ同じ様な倒壊の仕方をしていたそうです。(私も拝見しましたが崩れる方向まで合っていました)

​さて、ここからどうすれば建物を倒壊から守れるか?という段階に入ってきます。

総合評価画像(現状)_25_edited.jpg

耐震結果を元に耐震化計画を検討していきますが、建物の構造や状況で工事のし易さ(難度)も違ってきます。

また、補強に入る箇所だけ工事すれば良いとも限りません。隣接する壁も壊す必要があったり、天井を剥がす必要も出てきます。

それによって工事期間やコストにも大きく響くため、木造での現場感覚が大切になってきます。

​先ずは計画前に補強方法の一部を紹介していきます。

1、筋交い

これは最もベーシックな補強方法の1つです。写真は新築時の室内における筋交いが取りついている様子ですが、土台、柱、梁に金物で固定しておくことが必要です。お分かりになった方もいらっしゃると思いますが、土台と柱だけでは耐震の効果はありません。

​そのため、多くの柱や梁が隠れている壁や天井、さらには床まで剥がして取付けが可能か調査が肝になります。

耐震壁について
アンカー 1

Ⅲ.耐震方法を考える

2、合板

今では耐力壁として一般的になっている構造用合板。

​コストも施工性も良く新築もとより改修にも多く用いられています。床、壁、屋根面までも箱状に面材を張り付けて強固なものとします。

​※合板といっても針葉樹の合板やMDF,パーティクルボードなど様々な面材が販売されており、強度や施工性によって使い分けします。また、水に弱い外壁面などは耐水性のものを選ぶなどの選択肢もあります。

補強工事の様子

写真は別建物。図面通りに筋交いは入ってる様子を破壊にて確認。

​合板は張りつけられていたが、柱には直接止められていない為、耐力壁としては施工されていない事がわかる。外壁のための下地になっている。

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