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絵の中の風景、安野光雅さんの絵本の中で

更新日:2021年8月23日

現在、足利市美術館で安野光雅さんの展覧会が開かれていますが、安野さんの絵本は誰もが小さい頃に手にされたり読まれたりする機会があったのではないかと思います。

私も実家の本棚には沢山、安野さんの絵本がありましたし、大阪で展覧会が開かれると、しばしば連れていかれたのを思い出します(笑)

安野さんの「旅の絵本」シリーズにもある世界の風景を見ると、その絵画の中に引き込まれる感覚になってしまいます。自らその街を歩き回り旅した気分にさせてくれるのです。想像するという意味では、それは建築を考える時に似た感覚でもあります。自分がコビトになり建物の中をぐるぐると歩き回るのです。安野光雅さんの絵画にはまた風景の中に暮らす人々も生き生きと描かれ時間が閉じこまれているようです。私は20歳になったばかりの頃、初めての一人旅でイタリアの街や建物を歩き回りましたが、歴史のある建物や街にに感動したのを思い出します。今の日本はどこに行ってもハウスメーカーが建てた同じような新建材の外壁や屋根がつらなる街並みで美しさをちっとも感じられません。それは世界中どこも同じ問題があるようで、建築に携わる人間として本気で考える必要がある事のひとつだと思います。


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