スリランカ建築行脚(10)
- 松下佳介

- 3 日前
- 読了時間: 5分
ルヌガンガを見学してすでに夕刻に近づいてきたので、早めに今夜のホテルにチェックインに向かいました。このBENTOTA周辺はバワの建築がとても多く集まっているため、とても重要な場所になります。この日の宿はターラベントータ(旧セレンティブホテル)1967~1970年に建設で1970年にオープンしています。
この旅のリズムは3時から4時にはチェックインして夜11時近くまで実測。早朝5時過ぎには起床して朝日を拝み、11時近くまで実測したり周辺を何度も歩き周ったり、疲れるとプールで泳いだり。ホテル建築自体が目的なので動き回っていました。

シナモンベントータビーチと同じ時期に着工するも1年遅れで竣工したそうです。ターラベントータは何といっても大屋根が特徴的です。これはスリランカの住宅の構成に多く見られる2階部分の屋根が1階下屋を作り出しているものです。遠くからみると地面すれすれまでに屋根がかかった平屋の建物に見えるほどです。
このレイヤの重なりはエナデシルバ邸初めバワの住宅建築にも重なります。屋根に大きく空いている穴は2階宿泊室バルコニーと1階テラスに光を入れるためのもので、1階と2階の部屋がタテにずらされており工夫されています。
南側に別棟があり、こちらは総3階の構成になっており、よりバワの特徴が出ているのがこのメイン棟になります。私の部屋は幸運にも写真にも写っている1階になりました。

右手がエントランス。そして正面がフロントオフィス。他のホテルのように長くて大きなフロントは特にない。先ずはフロント奥に進んでバーの部屋でパスポートチェックが入ります。奥の壁にバワのポスターが飾っているのが少し見えています。

エントランスホール。左手がバー。
このホテルはコンパクトなため、このホールやビーチサイド、その近くにあるミニバーがパブリックエリアなので宿泊室以外に出る場所が限られています。吹抜けは建築の構成を見るのにとても良い空間で、この場所を実測すると断面構成がつかめます。

イスメス・ラヒームの作品でしょうか。この様にドローイングがたくさん飾られていました。

宿泊室。ターラベントータは南の別棟は前面がプールですが、メイン棟はこの様な感じで芝生の庭と向こう側に少しビーチが顔を覗かせます。椰子の樹があるためにインド洋が眼の前にというような風景ではありません。



これらがバルコニー部分を撮った写真。2階と吹抜けでつながる様子や前面のバルコニーの様子がわかる写真です。

南側の別棟、渡り廊下でつながっているためメイン棟と行き来は容易です。

プールの様子。レベルが1m近く上がっています。これはジェットウィングラグーンにも今後出てくる設計手法。



これは南棟のビーチとは反対側で宿泊室へ向かう廊下。これが南棟にしかないバワオリジナルの通り抜けピクチャウインドウ。メイン棟がビーチとの間にバルコニーで構成していたのに対して、南棟は廊下-中庭(光庭)-宿泊室-ビーチという構成になっています。これは2階にもデザインされており変化の飛んだ外部空間の取り込みがみられます。宿泊している部屋以外の空間を歩いてみるとこの様な楽しい発見もあるのでオススメです。

これは南棟の階段室。実測してみるとちょうど半円上になっており手摺りの塗装と屋根の垂木がアクセントとなっています。

これは南棟2階の廊下。1階の中庭が吹抜けとなってより明るく廊下を照らします。
きちんとピクチャウインドのデザインも1階と同じです。

3階の廊下。これを北に進むと階段が現れメインホールに出てこれます。

メインホールへ降りる階段。中央に置かれたオブジェ?はチェックインが終わると花飾りをいただき、このオブジェに花を飾り、蝋燭に火を灯す謎の儀式に参加させられます。。説明してくれていましたがよくわかりません。スリランカの伝統儀式なのでしょう。

エントランスホール横の中庭。鯉が泳いでいます。チェックイン後にちょうど大雨になり雨水の動きがとてもよくわかりました。

こちらはレストラン棟。2階は確か結婚式などのできるホールになっていたかと思います。メインホールからは長い廊下でつながっています。バワの五つ星ホテルでもブッフェ形式の食事が多く、こちらの室内では客席とブッフェの料理が並びます。利用者のほとんどが左に見えるテントの下で食事をしていました。


たまには食事の写真を。といいつつ10種類以上のスリランカカレーを食べたにも関わらず。相変わらず食事の写真を撮っていないため、2枚目はコロンボのヌガガマというレストランで撮ったもの。今思えば写真も撮っておくべきだった。
ホテルにはミルクライス、エッグボウル、スリランカカレーといった地の食事やグァバやパパイヤ、スイカなどのフルーツもあれば、きちんとイングリッシュブレックファストもあるので、スパイス味にあきたらいつでも普段食に戻れます。
アーユルヴェーダで宿泊をしていない限りは、割と何でも選べて食事ができるのでスリランカは食に関してのストレスはほぼないと思います。(個人差あります)

このようにして、明け方の風景も楽しみ、ターラベントータの建築体験は終了しました。




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