中規模木造建築物の勉強会
- 松下佳介
- 10月1日
- 読了時間: 2分
先日、都内にて中大規模木造の構造セミナーに参加させていただきました。
中大規模というのはイメージしにくいかも知れません。住宅以外の施設や事務所、または保育園、介護施設などの規模といった方が分かり易いかもしれません。
もちろん様々な規模の建物が木造で建築されるのが可能になってきた時代ですので、どんどん増えていく事かと思います。
その理由にはコスト削減が大きく占めます。国策としては自国の資源を利用する、CO2削減に寄与する。といったイメージで推進されているのですが、肝心の森林環境がまだまだ整っていない今、取って付けたような政策に感じるのは私だけでしょうか。
その事に関して課題はあるとして、中大規模を木造で実現するのには木材を意匠として見せる。といったものが技術者としては一番実現したい理由の一つです。
皆さんも様々な施設で木材が用いられているのを体験されていると思うのですが、とにかく気持ちが良い。良い香りがする。
この事は日本人でなくても感じられるのではないでしょうか。
建築基準法というのは、大半が火災が起きた際の基準が盛り込まれており、誰でもがわかる様に、コンクリートや鉄に比べると(鉄も溶けやすい材料という事は注釈しておきます)火災が起きた時に広がり易い材料です。
その為に、大きな規模の木造を建築する場合は不燃材と言われる石膏ボードなどで木材をくるむ必要が出てきます。その事でセッカクの木が見えなくなるケースがほとんどでした。
それが近年の基準法改正によって、一定の条件を守れば木を表して使用できるように緩和されてきました。
その様なお話しや構造と基準法の関係、さらには最新の技術のお話しや稲山先生の構造設計された事例などを含め、大変充実した内容の講習会でした。
今年度着工のどうぶつ病院も中規模木造ですし、新たな挑戦にもなる予定です。
技術は単なる知識だけでは学べません。現場を通してしっかりと身に着けていきたいものです。




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