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執筆者の写真松下佳介

水車にのせて

先日、つくば市へ現場調査に行き、後輩が探してくれた蕎麦屋で昼食をとりました。

移築された古民家が利用されており、そこには水車がありました。


岐阜・高山の工務店での修行時代、一番面倒をみてくれた大工さんが大工になったきっかけが水車大工の後継者育成に参加した事でした。その大工さんとは京都の改修現場で一年もの間、寝起きを共にしてたくさん建築の話しやいろんな話しをしました。


いつか、自宅で当時作った水車の芯になる部材(木を樽のように組み合わせ円形にしたものでした)を見せてくれたものです。歳は離れていましたが、建築が大好きだという事が共通で、お互い熱く語り合う時間を過ごしたものです。


大工さんは残念ながら亡くなりましたが、私が体調を壊して栃木にくる時も気遣ってくれた優しい方でした。刻み作業では誰よりも早く工場にきて、墨付けをし、だれよりも遅く工場にのこり作業をしていた職人でした。


水車は福岡や大阪の石切でもまだ残っています。手仕事にはその作り手の手垢というか人の熱のようなものが残る仕事です。大切にしていきたいですね。








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