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木材加工場見学

執筆者の写真: 松下佳介松下佳介

先日、東京電機大学笹谷研究室の笹谷先生と共立女子大の高橋さんにお誘いいただき、隣町の館林市にある株式会社長谷萬さんの加工場へ見学に伺いました。


杉の板を接合させて壁材や屋根材を作るDLTや2×4(ツバイフォー)、大型建築に用いる木材とコンクリートの複合構造材を製作している現場を見学させていただきました。


私も監督として、大工として現場で合計12年程仕事をしていましたが、木材は乾燥により収縮したり水分を吸って膨張もします。また、木の中心と外側により動きが違うために製材をしたとたんに反ってしまう厄介な材料でもあります。

昔の職人はその材料の特性を考えて、木を組み合わせて建物を建てていきました。


さて、近年は木材資源を上手く利用しよう、中大規模の建物も木造で建てようという国の方針もあって、大きく変化しています。

その為に以下に木材の動きを制御して使える材料にするという研究が多くなされています。


10年以上も前に国内初の7階建てのビルが木造で完成したというニュースはもう古い昔のようです。


技術が発展して出来る事も沢山あります。しかし、木の特性を熟知した建物の技術も忘れずに日本の森が豊かに、少しでも森林産業が健全になるように願うばかりです。


水道をひねればすぐに水が出る時代。それがどこから来ているか考える事。

それは木材も一緒ではないでしょうか。



DLTの加工の様子

工場で生産された板に現場施工できるように加工されている。

建築家の坂茂さんと考えられた震災時の仮設住宅モデル。壁も床もDLTパネルで構成されている。屋根だけは在来工法です。屋根もパネル化しても良いかもしれませんね。




全てパソコンにより加工寸法を入力する。

外国(ドイツなど)の加工機でミリ単位の加工精度であります。削られた木材はダクトを通って工場の外にある燃焼ボイラに直結している為に木材の削りくずが少ない綺麗な工場というイメージでした。

ボイラの熱を利用したら温泉がわかせそうです。

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